来月の12日、初孫の予定日です。
自分に孫が生まれるなんて、まだまだ非現実的なんですが、なぜか心はワクワク、ソワソワしています(笑)
そこで、私の尊敬するチャップリンが初期の頃制作した母子ものの原点と言われている「キッド」を改めて見直してしまいました。
始めて見たのは独身の頃です。その時の視点と孫が出来る今の視点ではこの映画の見方が随分違うことがありました。
独身の頃は将来の子供を育てることを想像して観ていたのですが、この年になると親の視点で見てしまいます。
この「キッド」は、貧乏な母親が子供を産んで育てられないと考え、お金持ちそうな家の前に自分の子供を置き去りにする場面からスタートします。
その赤ちゃんは結局お金持ちに拾われずに、なぜか浮浪者のチャップリンが拾って育てることになるのですが、浮浪者なのにちゃんとミルクはあげるし勉強も教えます。
そして、食事のしつけまできっちりと育ての親としてこなしていくのです。
数年が経ち、捨てた母親がお金持ちになってその子供を引き取りに来るという内容なのですが、そこはチャップリン。その子育ての過程を面白おかしく表現していて、ペーソス溢れる喜劇に仕上がっています。
そんなストーリーなのですが、独身の頃は「子供を捨てる親にはならないぞ」「金持ちになったからって、育ての親の気持ちになって考えればよいのに!!」なんて気持ちで観ていた気がします。
でも、今は「捨てなければならない親の悲しい気持ちって」という同情的な視点で観ている自分がいます。
また、お金のないのはチャップリンも同じ。子供を育てる為に働いてお金を稼ぎ、自分よりも子供の為にごはんや着るものを与え、食事のマナーまでしつけする姿に、喜劇なのに涙が出て来てしまいました。
今の時代、泣き声がうるさいだの、言う事を聞かない等と暴力を振るったり食事を与えない親がいます。
大人になり切れない親にこそ、このキッドを観て欲しいものです。
それにしても、古い映画なのに現代の課題への警鐘があり、また、子役の凄さもこの映画にはあって、改めて、原石、原点と言わる意味がこの年齢になって初めて理解した気がしました。
皆さんも一度観てみてはいかがでしょうか!?
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