今月また一つ安心安全が守られなかった企業が倒産してしまいましたね。
この企業は調べてみると昭和8年創業と言うことですので、私の祖父が起こした松本商会とほぼ同じ時代の創業でした。
私の家は時代の変化に乗れず2代目の父の代で倒産してしまったのですが、この企業は、時代の変化にも巧みに対応し、世界の人々に安心安全を提供し発展してきた企業です。
今世紀に入って上場も果たし、比較するのもおこがましいほど一流企業に成長されていたのに残念です。
安心安全で伸びてきた企業が、3代目で安心安全への不信感から倒産するとはなんとも皮肉な倒産だと感じます。
創業者のおじいさまは既にお亡くなりになっているようですが、今回の事象をどのように天国で感じていらっしゃるのでしょう?
「折角創業した会社を孫がつぶしおった!」と怒っていらっしゃるのか、それとも「民事再生から立ち直れ!」と叱咤激励されているのか?
どちらにしても、企業はどの時代でも信用第一、社会への貢献を忘れると今回のケースが出てきてしまうものだと言うことなんだと思います。
ところで、日本は車産業が経済を牽引していますよね。
その産業の一部が今回のように倒産してしまうことは、世界の信用を失ってしまうことに繋がると日本全体にも悪影響を及ぼしてしまいます。
私はその事が心配でなりません。
日本人が、日本の企業がアメリカの公聴会で非をなかなか認めず、時間を費やし、結局数年経って非を認め倒産したことは、日本人として悔しくて仕方ありません。
企業といえども、精錬潔白に経営をして欲しかった。
特に安心安全を主力商品として世界の人々に販売していた企業が自分の非を認めず傷口を広げてきたことに憤りを感じます。
もっと早く非を認め謝罪をし補償を考えていったら、倒産することは無かったかもしれませんのです。
善人面した悪党としか見えないのは私だけなのでしょうか?
特に現社長が語った言葉「自社の検査では異常は見つからなかった」とは今でも自分の非を認めていないとも取れる発言で情けない。
よく昔から3代目が家業を潰すと言われています。
2代目は創業者の苦労を子供時代から観て感じて育つので家業の発展の努力を惜しまない。でも、3代目は苦労なく育ってしまうので、甘い考えのまま家業を引き継ぎ潰してしまうんだそうです。
私の家は2代目の父が潰したので、この言い伝えは当たっていませんが、今回のケースは当たってしまいました。
3代目への教育がどのようなものだったのかは知る由もありませんが、どこかに商売人としての甘えがあったのかもしれませんね。
「企業は利益を出してなんぼ」という人もいますが、消費者は「安心安全にもお金を出している」と言えないでしょうか?
安心安全はあって当たり前だという前提でお金を支払っている。
ですから、無意識に安心安全を買っている事になるんですよね。
「是非、日本の商売人の皆さん!忘れないで下さい。私たち消費者は皆さんを信用して生きていますからね!!
よろしくお願いしますよ!!」