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「まずい」給食は、「まずい管理」によって作られた

最近「まずい」給食の問題が起きています。多くの子供が給食を食べ残しているというのです。

最初この話をニュースで見た時は、家で美味しい物ばかりを食べている今の子供だから、味気ない給食を残すのかな?なんて思っていたのですが、そうではないようですね。

異物が入っている為に、子供たちは食べるのを躊躇しているとのこと。子供によっては、髪の毛やプラスチック片が口に入ってしまい、気持ち悪くて食べられなくなったようです。

当初、子供のわがままと思っていた私にとって勘違いだと解り、残した子供たちに申し訳なく思っています。


それにしても何ともずさんな管理でしょう。給食を作る工場しかり、教育委員会しかり。そして、学校側にも大きな問題がありますよね。現場で異物の混入を見ているわけですから、その対応をこれまでなぜしてこなかったのか。

また、学校側から報告を受けているはずの教育委員会も同様に何もしてきていないという責任の無さ。町教委のコメントとして「重大な案件と捉えていなかった。認識が甘かった」と語る愚かさ。

勿論、給食を作っている工場側が生産管理を怠っていたことに起因しているわけですが、食育を推進しているはずの学校、教育委員会など教育者の給食に対する姿勢に大きな問題があるのだと私は思います。


私の頃は食育だとは言っていませんでしたが、学校で作られる給食によって「給食のおばさんとの交流」があったり、家では食べたことのない食べ物を「食べれる喜び」があったりと給食には楽しい思い出がたくさんあります。

授業と同じように給食の時間も楽しい学びの場でもあったように感じるのです。

でも、最近は人件費や設備費のコスト削減という理由で給食センターで一括で作ったり、今回のケースの様に民間に委託して作っている場合があり、昔のような食による交流や発見が無くなっているではないかと感じてしまいます。特に今回の様に責任があいまいな状態であると食育どころか子供の健康への不安が出て来てしまいます。

是非、もう一度給食は「楽しい学びの場」であることを思い出し、改善をして欲しいと切に願っています。

そして、「まずい給食」は大人の責任感の希薄さが生んだ「まずい管理」によって発生していることを肝に銘じて欲しいと思うのです。