2年ぶりに浦安も雪になりました。会社を辞めて初めての雪です。
サラリーマン時代雪で思い出すのが、東京ディズニーランド開園1年目(1984年の冬)の大雪。
僕らキャストも雪の対応も初めてなので前の晩から泊まり込みで雪かきをする程度。かいてもかいても雪は降り続き、「どうなっちゃうんだろう」なんて不安を募らせていました。
首脳陣も協議を重ね休園の決定。今ではあり得ませんが、そんな決定をしたのです。
それを聞いた僕らも「そうだよね。こんなに降っているんだからオープンは無理だよね」なんて思いながら、雪かきのシャベルを倉庫に戻しに行き、お店に戻ってビックリ!雪が降り積もる中多くのゲストが入園ゲートの前でゲートを空くのを待っていてくれていたのです。
私は当時、ゲートの前つまりワールドバザールのお店で働いていたので、ゲートが見える位置です。だから、お店に戻るとゲートが空くのを待つ多くの眼と合ってしまったのです。
どの位のゲストが待ってくれていたのか正確な数字は判りません。判りませんが、約1千人以上いたのではないかと感じたのです。時間は朝の7時。早朝から多くのゲストが雪の東京ディズニーランドを楽しみに来てくれたことに感謝し、心が熱くなったのを覚えています。そして、そんなゲストの為にキャスト一丸となっておもてなしをしました。
この出来事から、大雪や台風、地震など自然災害があっても可能な限りオープンしようという意識が根付いていったのです。
もう一つ思い出すのが、営業の頃、初めて行った朝のイベントの記憶。
パークは浦安の海沿いの屋外です。という事は、内陸よりも寒い。寒いと人は屋内へ行こうとします。つまり、1月中旬から3月上旬の寒い時期はゲストも少なくなります。
そこで、この寒い時期だからこそできる朝の時間の貸し切りイベントを行うことにしました。
しかし、初めてなのに運悪く前日から大雪。今日の浦安よりも大雪になっていたと思います。
中止にするかしないか悩む中、パークのキャストが夜通し雪かきをしてゲストをお迎えする準備をしてくれているという情報が入ってきました。
安全を確保する為にキャストが雪かきをしている。営業としても感謝しても感謝しきれない程の感動です。そこで、キャストの為にも、勿論楽しみにしているゲストの為にも雪のパークの朝の貸し切りイベントを実施することにしたのです。
結果は、ゲストからは大好評!社内上層部からは大目玉(笑)
でも、キャスト一丸となって行った初イベントのゲストの笑顔が忘れられません。
冬のパークへゲストをお迎えする初イベントを苦難の中で行ってから2年。雪をテーマとしたディズニー映画が大ヒットしましたね。皆さんもご存知の「アナと雪の女王」=『FROZEN』です。
この映画のお陰で寒いパークに多くのゲストが来てくれるようになりました。これからもこの映画をテーマにしたイベントやアトラクション等などが開発されパークに新しい息吹をもたらして欲しいと願っています。
それにしても、寒いパークは楽しいコンテンツによって多くのゲストをお迎えしてきました。
例えばクリスマス。開園当時はほとんどゲストのいない寂しいクリスマスでしたが、今ではクリスマスと言えばパークなんてゲストが大勢います。
例えば、バレンタインデー。女性から男性への愛を告白する日。そんな場所にパークを選んでくれるゲストも増えました。
そして、このアナ雪。きっと、この映画がそれまでゲストが少ない寒いパークを熱くしてくれるんだろうなと思いますし、クリスマスの様に多くのゲストが賑わう季節になってくれたらと期待しています。