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保育園に預ける疑問

この4月から長女の第一子が保育園に通っています。0歳児保育です。私も通園の時について行く機会が増えました。ついて行くと、いつも笑顔で子供達もお母様方も朝の挨拶をしてくれます。

「おはようございます!」「○○ちゃんおはよう!」何気ない朝の挨拶がとても心地よいのです。

そんな日常を半月ほど過ごしていると、ふっと次のような言葉が頭をよぎるようになりました。

「なんで親は保育園に預けて仕事に行くんだろう」って。

皆さんは「何を今更」なんて思うかもしれないですね。そんな今更の疑問が出てきてしまったのです。

 

待機児童数は前年から減少しているとは言え、平成30年度数値では19,895人と約2万人近い子供が入園出来ずにいます。

隠れ待機児童と言われる表に出ていない数字を加えると倍になるのではないかと言われる方もいらっしゃいます。

この世の中の問題を理解しているつもりなのに、なぜか「なんで親は保育園に預けて仕事に行くんだろう」と疑問がぶくぶくと頭の中で沸いて出てしまっています。


私は、私の世代では珍しく両親ともに仕事をしていた共稼ぎ世代で「鍵っ子」と当時呼ばれている子供でした。ですから、現代の共稼ぎに対しても、どちらかというと奨励する側の人間です。特に働き手が少なくなったこの日本において女性の社会進出は喜ばしいと感じています。

そんな寛容な親父であるのですが、自分の孫が保育園に入園してみると違う景色、感想が出てきている自分がいます。とは言え、ただ単に「孫が可愛そう」という理由ではありません。

 

その湧き出る感情を客観的に考えてみると「子育ても立派な仕事じゃない」ということ。

ただ仕事ではあるのですが、世の親が働く一つの理由は、子育てをすることによってお金は稼げないということでしょう。

家のローン。教育のローン。車のローン。将来の蓄えにつながる仕事ではありませんものね。

それに、昔のように子供が面倒を見てくれる保証もない時代ですから、老後の期待を子育てに託しても仕方ありません。

だから、親がお金を稼ぐためにお金を出してまで代わりの子育てに携わるプロの保育士に預ける訳です。

でも、これって、何かしっくりこないんです。ここに大きな矛盾を感じてしまいます。


人は結婚して半人前、子供が出来て一人前などと明治生まれの祖母は言っておりました。

そう考えると一人前になった大人が、子育ての為にお金を出して保育士に預け仕事に出る事に何か合点がいかない。

少子化対策によって多くの施策が打たれています。高校まで医療費無償、教育費無償等など私の子育ての時代に比べるとうらやましい限りです。それでも働かなくてはならない。何とも分からない現象です。

 

仕事が好きならそれはそれで一つの理由ですから私は疑問を持ちません。自分で稼いだお金で預け、思う存分好きな仕事をする人生は否定しません。

そうではなく、お金を稼ぐために育児を人に頼ることに疑問を持ってしまいます。育児という仕事を軽く観ていると感じてしまうのです。

私の親のようにどうしても父親の稼ぎが少なく生活が困難であるという理由で働きに出なくてはならないのなら、お金の心配がない制度を更に作れば、保育園などなくても良くなる社会が出来上がるはずです。

 

親父の妄想ではありますが、例えば、1人あたり1日1万円のお給金を支給。そうなると年間365万円の年収になります。

もし、爺婆が親の代わりにするのであれば、年金にプラスして支給。年金に加えられるので年収としてはそこそこ高い。

ただ、そうなると後期高齢者は1割負担ではなくなりますが(笑)

そして肝心の税収は、消費税ではなく企業税収からまかないます。なぜなら、子供が育たなければ市場が縮小するからです。市場が縮小すれば物が売れなくなる。将来の市場を豊かにし消費を高め、企業の成長を促すという意味で「子育て税収」を企業が率先して導入していくわけです。

いかがでしょう?(笑)

 

さてさて、私の疑問から企業税収まで話が飛んでしまいましたが、そんな事を感じる今日この頃です。

皆さんはどう感じますか?